夏そびくアトリエロゴ

about LINEN | 麻について

「麻=リネン」と思っている人も多いですが、麻は植物の茎や葉脈からとれる繊維の総称のこと。
つまりリネンは、麻の一種にすぎません。

一口に麻といっても、その種類は20種近くに及びます。原料となる植物によって、それぞれまったく性質が異なるのです。
日本の家庭用品品質表示法で「麻」という表記を許可されているのは、リネン(亜麻)とラミー(苧麻)だけですが、
ジュートやヘンプなども麻の一種として知られています。


  • リネンの歴史

    リネンはおよそ3万年前の遺跡からも発掘されたといい、とても長い歴史を持っています。「人類最古の繊維」とされ、古代エジプトでは広く神事にも使われていたことが分かっています。やがて格式ある布として欧州全土に広まり、王族をはじめ多くの人々に愛されてきました。リネンを意味する“Lin”というフランス語が女性の肌着であるランジェリー(Lingerie)の語源にもなっていることも、リネンが素肌に触れるのにふさわしい繊維として特別なものであったことが伺えます

  • リネンの原料

    リネンの原料となるのは「フラックス」という名の植物の茎部分。
    亜麻科の一年草で、少し寒い土地で育つのが特徴です。毎年6月頃に青紫の可憐な花を咲かせます。日の出とともに咲き始めて正午を待たずに散ってしまうはかなさも何とも魅力的です。
    良質な産地としてはベルギーやフランス。リネンの安定した生産を維持するために連作は行わず、栽培は7年程度の周期で輸作を行います。そのため収穫量には限りがあり貴重な原料とされています。
    日本でもかつては北海道で栽培されていましたが、残念ながら現在の日本ではフラックスの栽培は行われていません。


  • リネンの特徴

    リネンは繊維自体の吸水・発散性が優れているため、さらりとした肌触りが特徴的です。 洗濯しても乾きが早く、風通しもよくいつでも快適。繊維の結晶性が高く汚れが内部に入り込みにくくいことから、 洗えば汚れが落ちやすいという利点もあります。 さらに、天然繊維の中でもっとも丈夫であり、水に濡れるとさらに強度が増すことも知られています。 繰り返し洗濯をしても繊維が傷みにくく、暮らしに身近な布に使うには最適な素材なのです。

  • リネンのお手入れ

    お手入れが大変というイメージのあるリネンですが、実は家庭で気軽に洗濯できます。いくつか気を付けたいポイントがあります。漂白剤や蛍光剤入りの洗剤は、繊維を痛め色合いを損ねるので使用しないこと。自然乾燥でも乾きが早いので乾燥機の使用は避けてください。

    詳しくはお手入れ方法をご覧ください。

  • ラミーの原料と歴史

    ラミーはからむし(苧麻)と呼ばれる植物を原料としています。わずか50日間で1.5~2.0mまで成長し、温帯では年に3~4回、熱帯では5~6回の収穫ができるほどどたくましい植物です。古くは飛鳥・奈良時代に広く衣服や寝具に利用されてきました。夏用の和服として発展した苧麻織物は上布と呼ばれ、宮古上布(宮古島・沖縄県)や近江上布(滋賀県)小千谷縮(新潟県)などが有名です。これらは伝統工芸品に指定され、現在も日本の麻織物産地として残っています。現在も手作業による手績みはわずかですが行われています。

  • ラミーの特徴

    ラミーは白く光沢のある繊維です。リネンよりもシャリ感が強くハリがあり、夏らしい涼しげな演出ができます。天然植物繊維の中で最高の強度を持っています。リネンでは切れてしまい織ることができないような細い糸を紡ぐことが可能で、薄手の生地を織ることができます。


    麻とカーテン

    麻は伸び縮みしやすい点やシワになりやすいという理由から、日本ではカーテンとしてほとんど普及していません。しかし、伸び縮みがあるのが自然素材の特徴であり、シワになるからこその味わい深い表情があります。色や外観も均一にはなりにくい…つくり手にとっては困ってしまうような特徴も、自然素材の良さなのです。
    残念ながらリネンの糸はすでに日本では作られていませんが、夏そびくは日本国内の産地で生地を織り上げることにこだわっています。しっかりと素材のデメリットについて知って頂くこと。そのうえで市販のポリエルテルカーテンでは体感することのできない自然な光の透け感や、部屋に運ばれる風。爽やかな空気の通る部屋をつくって頂けたら嬉しいです。農薬や肥料をほとんど必要としないため、地球環境にもやさしい植物である麻。そんな素材を余すことなく活用して、上質で快適なライフスタイルを届けるために活動しています。